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アイデアや思ったこと


by naru_minehara
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実在または架空の風景、そして日常に潜む異世界

 ――世界はひとつなんかじゃない。

 このことに一体どれくらいの人たちが気づいているのだろう?
現実、空想、世界はそれだけじゃないのに。
時間と共に私たちは生きている。
水を飲み、息をして、空の下を歩く。
太陽は東からきちんと昇り、そして、西にゆっくりと姿を消す。
決められたことなのだろうか。
でも、毎日繰り返すその光景を見ていれば、そんなことはどうでもよくなる。
彼は私の東側から昇り、西側に沈む。
それだけだ。
私は、学校に行き、勉強をする。
毎日。決められた時間に学校に行く。
そのために、朝早く起きる。
夜も遅くまで起きてはいられない。
学校に行くと、友達がいる。
昨日のテレビの話をしたり、友達の面白かった出来事を聞いたりする。
授業の始まるまでのこの時間が何より救いの時間だったのかもしれない。
授業は退屈。でも、すべての授業じゃない。
算数と体育と音楽は楽しい。
給食も大好きだ。
毎日違ったメニューのものが食べれるからだ。
パンの日。ご飯の日。
アイスクリームのつく日。
プリンがつく日。
ちょっと変わった色のヨーグルトの日。
楽しみを運んできてくれる給食の時間。
4時間目の授業は、いつもやる気が出る。
ご褒美が待っているからだ。
でも、5時間目は凄く眠い。
眠くて、寝ちゃうときもあるけれど。

4時就寝、12時起床。
頭が少し重い。
目が痛くて、洗面所に顔を洗いに行った。
腰もちょっと痛いかもしれない。
先週からずっと引いている風邪。
なかなか直らない。
薬も買って、飲んでみたのだけれど、効果はないのか?
はぁーってため息も吐きたくなるけれど、
今日も仕事をしなければならない。
そう、生きるために。
3年前に家を出てから、ここ関西でなんとか一人暮らしをしている。
なんとか、というのはお金の面のことでいうのかもしれない。
大抵は。
でも、まあ収入は多くはないが、やっていける程度のお金はあり、
困りはしない、生活には。
仕事を持つことではっきりとわかったことは、もっと勉強しておきたかった。
というか、ただ単にあの膨大な自由時間を今ある仕事のために使いたかったという
気持ちが大きいのだが。
だから、こんなことを子供に言ってわからないし、意味もないと思う。
結局、自分ひとりで生きていくということを早いうちから自覚するように、
教育を考えたらいいのではないかな? 日本も。
昨日は夜遅くまで、仕事をしていたせいで、起床もそれなりの時間になってしまい、
まあ、仕方ないなぁとは思いながらも、確認のメールを入れる。
パソコンを起動して、画面が写るまで、冷蔵庫から卵と牛乳を取り出す。
牛乳が別段好きというわけではないが、一人暮らしをするようになってから急に欲する
ようになった。健康のため? というよりは、卵、パン、というメニューに、お茶はマズイ。自然とそういう形になった。ただそれだけのこと。
いつものように、フライパンを暖め、油を入れて、卵を割る。
目玉焼きは半熟程度に留めておいて、用意した皿にさっと移した。
ちょっと焦げ目がついたが、まあ、上々だろう。
トースターに入れておいた、パンも2枚が焼けた。
それを別の皿に載せ、食べる。
テレビではヘッドラインニュースが流れ、インターネットで今日の天気予報を確認する。
陽気な4月。
昔ほど、胸高鳴る季節ではなくなったけれど、それでも春というのは
なんだか不思議な力がそこらじゅうに漲っているように思える。
幸せがいつもある。
そんな季節だ。
桜も、町並みを飾り、ピンク色がなんだかお祭りのような気分にしてくれる。
そういえば昨日も夜、花見をしている連中を見かけた。
ああいうのも悪くないと思う。
みんなで楽しむ。
全然悪くない。
メーラーを起動して、メールをチェックすると、さっきの返事が返ってきた。
どうやら、確認できたようだ。
ほっと安心しながら、食後の珈琲を飲む。
珈琲メーカーで飲むようになったのも一人暮らしになってからだ。
やっぱり、お金があるのとないのとでは、できるものできないものも違うなぁと
感じる。
まあ、仕事は大変だけれど、嫌じゃない。
そうやって自分の責任で自分の生活を得ているのなら、文句は何もない。
不満はあるけれど。
今日の午後、3時から打ち合わせ。
スケジュールを確認して、荒いものをシンクに置いておく。
髪をセットして、服を選び、歯を磨くのも忘れずにしておく。
時間まで、あと2時間。
余裕だが、少し早めに出ることにする。
パソコン、テレビを消して、
ドアのカギを閉める。
アパートの2階の一番端。
すごく、わかりやすい。
階段はわずらわしいと感じるときもあるけれど、
荷物はそれほど多くないので、十分だ。
時計で時間を確認する。
以外とこういうところでの時間を食ったりするわけだ。
役10分の消費。
さあ、出かけよう。

今日は6時間目まであったから、ちょっと嫌だった。
でも、帰りに図書室に寄って、面白い本を見つけた。
表紙がちょっと取れかかっているのだけれど、
世界の文明だとか、利器だとかが載っている。
図鑑に近いのかもしれない本だけれど、
そのひとつひとつの物を写真と文章で
わかりやすく書いてある。
本当に、頭のいいお兄さんが書いているように思えた。
一番最後のページには著者、萩原雄三って書いてあった。
どんな人なのだろう?

夕飯はご飯と煮付けと、サラダだった。
今日も一人でご飯だ。
うちは共働きだ。
弟は友達といっしょにテレビゲームをしている。
私は、家にいるより、図書館や友達の家に居る方が楽しい。
もう、7時だけれど、今日は二人とも遅いみたいだった。
勇はまだ友達と遊んでいる。
私は自分の部屋に戻って、今日借りてきた本をもう一度見てみた。

仕事は結構長引いてしまった。
予定の時間より2時間もオーバー。
でも、いい答えが出せたので、結果オーライという感じだろう。
電車に乗るのもちょっと躊躇われて、近くの喫茶によることにした。
珈琲が美味しいお店。
そういうのを探すようになってもう2年になる。
初めは自分で上手く珈琲を作ってみようと試みたが
なかなか上手くいかない。
なら、プロの話、手を見るしかないなと思い。
珈琲技術上達の旅へと出かけるようになった。
自分の楽しみがただの一杯。
というのもなんだか寂しい感じがするが、
それでもこういうのを味わうのはなんだかとても
素晴らしいことに思える。
さて、洒落たお店に入ってみる。
珈琲一杯230円。
手ごろな値段だ。
席に着くなり、ウエイターがやってきた。
珈琲と、あと、サンドイッチください。
かしこまりました。
とても、タイミングのいい、応対だった。
素直でスムーズだ。
店中に音楽は小さいボリュームで流れていた。静かな曲で、店のCDか何かだろうと思う。
窓の外は行き交う人が見える。
街中の別空間。
そんな感じだ。
珈琲はまもなくして来た。
熱そうに、湯気を立て、
サンドイッチは新鮮な野菜を使っているらしく、みずみずしかった。
サンドイッチを手にして、一口食べる。
美味しい。
時間はゆっくりと流れていた。

帰って来てから、洗物を済まし、
タバコの一服をする。
これもいつもではなくて、
気まぐれだ。
軽く何かをする。
僕にはそういうのが合っているようだ。

多くを求め過ぎてはいけない。
昔から、自己中心的なところがあった。それが
多くのものを求め、そして何より完璧を求めていた。
自分が決めた目標値に満たしていないとすべて不満になっていたのだ。
すごく疲れる。ストレスを随分、感じながら日々を生きていたと思う。
我ながらあまり、いい少年時代ではなかったように思う。
でも、それは仕方ないことだ。
大切なのはこれからだ。
未来をどう考え、今何をするか、そういうことだ。

一服も終わったので、仕事をすることにする。
今日は昨日の倍のスピードでやるつもりだ。
まあ、あくまでつもりだが、頑張ってみようと思う。
音楽を消して、集中する。
この集中する時間が僕にとって仕事の醍醐味なのだと思う。
一極に何かを向かわせる力。
モーメントだっけ? 忘れてしまったが。

気が付けば2時間が過ぎている。ちょっと休憩。
外に出て自販機まで歩いていく。この5分間の休憩がまたちょっと
幸せにしてくれる。
ゆっくりと歩くときも、また夜空を眺めながら。
お金を自販機に入れて、ちょっと悩む。
110円の選択。
今日はこの、新製品してみよう。
ボタンを押す。
ゴトッ
フタを空けて、中身を取りだす。
小さい缶だが、そのデザインは面白い。
プルタブを押し上げて、喉に一口液体を流し込んだ。
味は悪くない。
来た道をまた、歩いた。
背伸びをして、空き缶をごみ箱に入れる。缶専用だ。
そういえば、ごみ箱が3つもあるのは家くらいじゃないか?
一人暮らしで。
まあ、いいや。
仕事に戻る。
また、集中する時間。
ちょっと目が疲れたので、目薬をさして、メガネを掛け、
再開!

あー、疲れた。午前3時を回る。
肩がちょっと凝った。
腕を回し、首を回す。
運動したいなぁ。
あと2時間ほど仕事をしたら、寝よう。
寝てしまおう。
あと10ページ終わるか?
終わらない?
終わらせよう。
がんばるっ
その前に、休憩~♪
珈琲メーカーを動かしながら、
そのできるまでの時間を楽しむ。
よく考えてみると本当に仕事中心の毎日だなぁ。
仕事でしか、語れないような毎日だ。
女の子と話しないし、まあ、仕事では話すけど。
友達ともほとんど会わないなぁ。
年末にはまた、会いに行くけど。
でも、なんだか充実してる。
充実してますなぁ。
悪くないなぁ。
電話は仕事がほとんど。
テレビはニュースと、たまにやる映画と、語学番組、サッカーくらいか。
ワインもちょっと買うくらいで、なんだか満足しちゃってる。
まずいかなぁ。こういうの。
もっとなんかやれるように思える。
でも、今はこれでいいかも。
25歳。
もう、大人という年齢か。
哀しいというよりも、
すごく安心してしまうのはなぜだろう?
子供のころ抱く不安がなくなったから?
そうかもしれないし、そうではないかもしれない。
とりあえず、毎日なんだか感謝しながらも、頑張ってますよ、俺。
税金引き上げこれ以上やめてーっていう感じだけど。
日本という国は、海外に比べると一番便利なのだと思う。
慣れっていうのもあるけれど。
20年以上住みなれた場所だものなぁ。
あっと、もう5分過ぎた。
仕事仕事。
ふぁいとー!

午前4時24分。
ちょと時間オーバー。
もう、寝る。
頭働かない。
あー、風呂入る。

おやすみ~

起床。
何時?
11時35分。
ふぅー。
今日はえーと、ああ、2時30分、新宿。
あー、やべぇ。
でも、仕事をちょっと進めて、いけるとこまで。
仕事~。
腹減ったぁ。
コンビニさーん。
面倒。
買い置きカップメーン。
3分。しばし待て。
歯磨き、顔洗い。
うっしゃあ。
できてる?
食うーっ。
美味しかった。ごっつあんです。
ごみ箱ポーイ。
仕事、仕事っ。
集中。
12時。
13時。
出る。
やぱい。
髪セット。
あー、もう。
服セット。
靴セット。
ごぉ。
OK?

午後8時。
疲れた。
とりあえず、早く家帰りたい。
今、電車の中。
うざー。
人多すぎ。
最寄駅着。
歩いて15分。
自転車5分。
着いた。
うーっ
ばたんきゅーっ。
寝るー。
ぐぅー。
ああ、タイマー。
8時起床!
ぐぅう。

あー、おはよー。太陽さんおはーっ
珈琲。
メーカー。
粉入れて、
おお、仕事しなきゃ。
仕事っ
仕事っ。
あー、大丈夫でしょうか?俺。
あー、大丈夫よ、きっと。
ふぅ。
パン。
卵。
サラダ。
野菜しゃきしゃき切って。
おお、いい感じ。
食う。
テレビ。
ニュース。
おお、普通。
回復っ。
歯磨き。
髪セット。
仕事。
パソ付け。
窓あけー。
仕事。
9時。

10時。
サイレンの音。
救急車?
11時。
12時。
よし、飯。
今日は蕎麦。
近くの蕎麦屋に食いに行く。
らっしゃーい。
えーと、ざる蕎麦下さい。
へい。
おお。やっぱ蕎麦はええねぇ。
蕎麦は。
蕎麦食いね~。
お、来ました。
蕎麦を食います。
美味しい。
味わって食います。
食い終わったらお勘定。
はい、780円。
ご馳走様でした。
ふぃー。満足。
by naru_minehara | 2005-08-13 23:13 | Story